市制70周年記念式典
市制70周年記念式典
6月1日(土)、市制70周年記念式典をトコタンホールにて開催しました。
市長式辞(※抜粋)
「常滑」という地名の由来は、地盤が滑らかな粘土層であったことから名付けられたと言われています。平安時代末期、その良質な粘土を活かして「古常滑(ことこなめ)」という焼き物が生まれ、甕(かめ)などの一大生産地となりました。海に面している地形を生かし、常滑焼の甕は、東北から九州まで全国に運ばれ、使われてきました。戦国時代から江戸時代には海運業のめざましい発展により、常滑焼は全国各地に知れ渡ることとなりました。明治時代以降は、下水道の整備や帝国ホテルなどの近代建築に使われた土管やタイル、地中ケーブルを保護する多孔陶管などの「インフラ陶器」、トイレをはじめとする衛生陶器などの生産を中心とする「陶業」、急須の生産などを中心とする「陶芸」により、日本の近代化や生活の質の向上を支えました。
一方、自然豊かな常滑は、豊富な農水産物にも恵まれ、特に、木曽三川からの栄養豊富な水が流れ込む伊勢湾で育った香り高く、旨味のある海苔は、県内一の生産量を誇り、全国的にも人気があります。このように恵まれた環境を活かし、発展を遂げた常滑は、昭和29年4月1日、県内で17番目の市として誕生しました。
ただ、すべてが順調というわけではなく、伊勢湾台風などの自然災害、人口減少などの課題に直面もしました。先人たちはそれらの課題に対し、知恵を絞り工夫を凝らし、市民、事業者、行政が一丸となって、乗り越えてまいりました。
転機が訪れたのは2005年、中部国際空港(セントレア)が開港し、人口は増加に転じ、まちは大きく変化しました。
2007年、やきもの散歩道の土管坂が、国土交通省「手作り郷土賞」の大賞部門を受賞、登窯(共栄窯)が経済産業局「近代化産業遺産」に認定
2015年、常滑市民病院の新築移転やイオンモール常滑の開業
2017年、常滑焼をはじめとする「日本六古窯」が日本遺産に認定
2019年、愛知県国際展示場の開業
2021年、とこなめ陶の森のリニューアルオープン、ボートレースとこなめ新スタンドのオープン
2022年、常滑市役所新庁舎の新築移転、市民病院ウイメンズセンターの竣工、コミュニティバスグルーンの運行開始など、「伝統ある資源」と近年新しく作り出された「新たな資源」が共存するまちへと着実に発展してまいりました。
本市発展のためご尽力された先人、諸先輩方のご努力と、市民や関係者の皆様方のご協力に、あらためて感謝いたします。
現在取り組んでいる「第6次常滑市総合計画」では、目指すまちの姿を「とことん住みたい 世界とつながる 魅力創造都市」と定め、市民一人ひとりの生命(いのち)を守る「安全」、誰にでも明るい未来のある暮らしの「安心」、地域経済の活性化によるまちの「成長」の3つの視点で、市民や団体、事業者、行政などが互いに連携し、協力し合い、それぞれが持っている知恵や力を十分に生かした「みんなでつくる」まちづくりに取り組んでおります。
常滑市が、中部の空の玄関口として、また、多くの人が行き交うまちとして、さらに発展するよう、そして、市民の皆様に「ずっと住み続けたいまち」「ずっと常滑。」と思っていただけるよう、これからも「不断の努力」で取り組んでまいります。
市制70周年を迎えた今年度、一年をかけて様々な事業を市民の皆さまと共に実施し、お祝いをしてまいります。
「市民の『わ』でつくる魅力創造都市・とこなめ」をテーマに、たくさんの笑顔が生まれるとともに、地域や人の絆をより深め、躍動感あふれる一年となることを願って、式典を全ての周年記念事業のキックオフの場としたいと思います。市制70周年記念事業を、市民の皆様、地域や事業者の皆様と協働して取り組み、事業を通して、「魅力創造都市・とこなめ」をつくるために、盛り上げていきたいと思います。
常滑市長 伊藤辰矢
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