施政方針
今年度の市の施政方針を掲載しています
令和4年3月議会 常滑市のさらなる発展に向けて
3月2日(水曜日)、令和4年第1回市議会定例会で、伊藤辰矢市長が施政方針を述べました。
議員の皆様方におかれましては、日頃から市政の運営に対しまして、ご支援、ご鞭撻を賜りまして、厚くお礼を申し上げます。
本日ここに、新年度に臨む施政の方針を申し上げ、議員各位、並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
さて、この一年は、前年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けてまいりました。
昨年は、1月、5月、8月と、3度の緊急事態宣言が発出され、特に8月にはデルタ株が猛威をふるい、これまでに経験したことのない広がりを見せた「第5波」がきました。
この間、国や県から、事業者に対しては休業や営業時間短縮、県民に対しては不要不急の外出や、県をまたぐ移動の自粛が、要請されました。
本市におきましても、公共施設の臨時閉鎖、各種イベントの中止・延期を行うなど、市民、利用者の皆様には、様々な面でご不便をおかけいたしました。
また、新規感染者数の増減が繰り返される中、感染拡大防止対策と、市民、事業者の皆様への支援を最優先に取り組んでまいりました。
感染拡大防止対策といたしましては、市民の皆様に、基本的な感染防止対策の徹底を呼びかけ、また、ワクチン接種について、常滑市医師団や市民病院にご協力をいただき、集団接種会場にオープン前の市役所新庁舎を活用するなどして、速やかな接種に努めてまいりました。
また、ワクチン接種の予約にあたりましては、Web予約の操作に不慣れな高齢者のために、Web予約支援を、市内各区の公会堂などで行いました。
おかげをもちまして、90%近くの方に2回の接種を完了していただくことができました。
また、常滑市民病院は、発熱外来において、積極的に市民罹患者への対応にあたるとともに、コロナ病床において、大学病院や大規模病院並みの入院患者を受け入れ、「特定感染症指定医療機関」としての役割を果たしてまいりました。
現在も、大変厳しい状況が続いておりますが、令和7年4月に経営統合を予定している半田病院の協力も得ながら、患者の「命を守る」対応にあたっております。
市内のクリニックにおきましても、ワクチンの個別接種だけでなく、感染が急拡大する中で、発熱外来患者への対応やPCR検査の実施などにご尽力いただいております。
このように、ワクチン接種という未経験の大事業を成し遂げることができ、また、患者への対応をしっかりとできましたのは、医師団の先生方、市民病院職員を始めとした関係者の皆様のおかげであり、心からお礼を申し上げます。
一方、経済的な影響を受けた市民、事業者の皆様に対しましては、国の地方創生臨時交付金を活用して、
・空港及び空港関連事業者を支援する「空港関連事業者からの派遣受け入れ」、
・高齢者がワクチン接種会場への移動などに利用できる「高齢者のタクシー料金助成」、
・結婚式を挙げる方及び結婚式場を支援する「ハッピーブライダル!トコナメ婚!」、
・ポイント付与によるキャッシュレス決済の普及促進と、市内中小事業者を支援する「キャッシュレス決済キャンペーン」、
・航空会社を支援するとともに、小学生に航空業界に興味を持ってもらう「セントレア発着遊覧フライト」
などの支援策を実施してきたところでございます。
新型コロナウイルス感染症につきましては、今年の1月以降、オミクロン株により、急速に感染が拡大する「第6波」が到来し、全国的に過去最大級の感染者が出ましたが、2月上旬にピークを越えたものとみられ、減少局面となっています。
しかしながら、いまだに収束の時期は見通せておりませんので、状況に応じて的確に対応するとともに、今年の1月から開始しましたワクチンの3回目接種につきましても、速やかに進めてまいります。
それでは、「市政運営の基本的な考え方」について、ご説明申し上げます。
私が、市民の皆様から負託を受け、平成31年4月に市長に就任してから2年10カ月が経過し、令和4年度は、任期が満了となります令和5年4月に向けて、ラストスパートをかける一年となります。
市長に就任以降、これまで、市民の皆様の期待に応えるべく、市民の生命と財産を守る「安全」、市民の暮らしの「安心」、地域経済の活性化によるまちの「成長」の3つを市政運営の柱とし、すべての市民の皆様に、「常滑に住んでよかった」「これからもずっと住み続けたい」「ずっと常滑。」と思ってもらえるまちの実現と、市政発展のため、全力投球してまいりました。
特に、新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、最優先にスピード感を持って実施するとともに、市民の皆様への速やかな情報提供に努め、感染拡大防止と地域経済の活性化に向けて取り組んでまいりました。
新型コロナウイルス感染症をはじめ様々な課題を抱える中で、市政を進めることができましたのも、市民の皆様、議員の皆様のご理解とご協力があったからこそであり、心から感謝申し上げます。
また、一丸となって取組を進める職員の奮闘にも深く敬意を表します。
この2年近く、新型コロナウイルス感染症への対応がかなりのウエイトを占める中にあって、次の時代の、新たな常滑市を創り上げる準備を整えることができたと考えております。
昨年10月には「とこなめ陶の森」の展示リニューアルオープン、11月にはボートキッズパーク「Mooovi(モーヴィ)とこなめ」、コミュニティパーク「Gruun(グルーン)とこなめ」を併設した「ボートレースとこなめ新スタンド」オープン、そして、12月には「市役所新庁舎」が完成し、今年の1月4日から新庁舎において業務を開始しました。
また、常滑市の成長を担う観光振興を推進し、地域経済の発展に寄与することを目的に戦略的な取組を進める「常滑市観光戦略プラン2022」を策定し、さらに、現在、今後のまちづくりの指針となります「第6次常滑市総合計画」、デジタル技術を活用した行政サービス改革を着実に進め、市民の利便性向上や行政運営の効率化につなげる「常滑市デジタル化推進プラン」を策定中でございます。
このように、アフターコロナで飛躍する準備が整ってまいりましたので、残りの任期を、常滑市のさらなる発展に向けて、全身全霊で市政運営に取り組んでまいります。
「第6次常滑市総合計画」につきましては、今議会で議案を上程させていただいておりまして、令和4年度は、スタートの年となります。
本計画では、目指すまちの姿を
「とことん住みたい 世界とつながる 魅力創造都市」
としております。
本市にある豊かな自然や、常滑焼をはじめとする文化、産業といった「伝統ある資源」と、中部国際空港セントレアや愛知県国際展示場などの「新たな資源」を磨き、融合させることで、これまでにない「魅力を創造」してまいります。
そして、創り出した魅力を世界に向けて発信し、国内外から人々を呼び込み、交流する、「世界とつながる」まちにしてまいります。
そのことで生み出される「成長」と「まちへの誇り」により、私たちのまち「常滑」が、誰もが「ずっと住み続けたい」「訪れてみたい」「移り住みたい」と思える「とことん住みたい」まちとなるよう目指してまいります。
そして、私の市政運営における柱でもあります「安全」「安心」「成長」の3つの視点で、市民や団体、事業者、行政などが互いに連携し、協力し合い、それぞれが持っている知恵や力を十分に生かして、「みんなでつくる」まちづくりに取り組むことを基本理念としております。
この「目指すまちの姿」と基本理念につきまして、全ての職員が共通の認識を持って各種事業を実施していくとともに、事業者、市民の皆様とビジョンを共有し、一緒になってまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
また、この4月には、総合計画などの着実な実行、マニフェストの着実な推進、効率的・効果的な行政運営のため、行政組織の見直しを行います。
部の見直しとしましては、市民生活に関わる部署を集約し、更なる市民サービス向上を図るため、「市民生活部」を新設し、また、私のマニフェストである「産業と観光の振興」を戦略的に推進するため、環境経済部を「経済部」と改め、新設の「経済振興課」、「観光戦略課」の2課体制とし、観光戦略課内に「魅力創造室」を新設します。
課の見直しとしましては、「災害に強いまちづくり」をより迅速に進めていくため、「防災危機管理課」を新設し、部次長級の「防災危機管理監」を置きます。
また、「子育てにやさしいまちづくり」を推進するため、こども課を2課に分け、「子育て支援課」、「こども保育課」を新設いたします。
4月1日からは、この新しい体制で、目指すまちの姿の実現に向けて取り組んでまいります。
なお、財政運営に当たりましては、歳入面では、新型コロナウイルス感染症の影響により市税収入は先行き不透明であり、また、歳出面では、社会保障費など義務的経費の増大や、各種公共施設の老朽化対策、修繕事業、更新事業など、多くの行財政需要に対応していく必要があるため、厳しい状況が続くと見込まれます。
緊急性や優先度を見極めつつ、国や県の補助金などを有効に活用し、限りある経営資源を最大限に活用しながら各種事業を実施してまいります。
続きまして、令和4年度における取組につきまして、私が特に重点的に実施していきたい「3つの重点施策」をご説明し、その後、第6次常滑市総合計画の「7つの基本目標」に沿って主な事業をご説明申し上げます。
まずは、「3つの重点施策」についてご説明申し上げます。
1つ目の重点施策は、「新型コロナウイルス感染症への対応」でございます。
冒頭で申し上げましたように、オミクロン株による「第6波」はピークを越えたとみられているものの、いつ、新たな変異株などにより感染が拡大するかは分かりませんので、今後の感染の動向を的確にとらえ、感染拡大防止対策と地域経済の活性化に向けた取組を、スピード感を持って、時期を逸することのないよう実施してまいります。
そのため、まずは、ワクチンの3回目接種について、最優先に取り組んでまいります。
3回目接種につきましては、現在、2回目接種から6カ月経過した方に順次接種券を送付しております。
速やかに、かつ、安全に接種できるよう、これまでの課題に対応し、引き続き、医師団の先生方を始め、関係者の皆様のご協力をいただきながら進めてまいります。
次に、2つ目の重点施策は、「観光振興の推進」でございます。
今年度策定した「常滑市観光戦略プラン2022」につきましては、アンケート調査において、常滑に来訪する方々が思う市の魅力として、私たちが思う「常滑焼」だけではなく、「カフェ巡り」や「夕日ウォッチング」が上位を占め、観光は、市内にいる私たちが見せたいものではなく、来訪した人が見たいものを軸に考える必要があると感じさせられました。
この調査結果と、市内の事業者の皆様のご意見を踏まえて策定しましたプランに基づき、本市を訪れるすべての人が、常滑の多様な魅力に触れて、楽しく幸せな気分になり、明日から元気になれる“幸せのチカラ(ハッピー)”を持ち帰ることができるような観光地となり、世界中から観光客を招き続けることを目指してまいります。
そして、「Withコロナ/Afterコロナ」を意識しつつ、観光協会や民間事業者と連携し、本市の地域資源が有する本来の観光的価値を最大限に活かす施策に取り組み、世界中から人を呼び込み、地域経済の活性化につなげることにより、まちの成長につなげてまいります。
令和4年度につきましては、認知度の向上に向け、パンフレットの制作など、情報発信の強化を図ってまいります。
次に、3つ目の重点施策は、「デジタル化の推進」でございます。
本市のデジタル化に関する取組につきましては、昨年3月に「とこなめデジタル化推進宣言」を表明し、「常滑市デジタル化推進プラン」を策定中であります。
宣言やプランに基づき、急速に進化するデジタル技術を積極的に活用して、市民の利便性や暮らしの質の向上につなげるとともに、市民一人ひとりがデジタル社会の恩恵を享受できるよう、利用者目線で、行政サービス改革を進めてまいります。
また、デジタル技術を使いこなすことが困難な方にも配慮した、人に優しいデジタル化を進めてまいります。
令和4年度につきましては、保護者の利便性向上のための保育業務支援システムの導入や保育料などの支払いへのキャッシュレス決済の導入、防災機能強化のための河川等への防災カメラの設置、誰もがデジタル技術の活用により行政サービスを利用できるよう高齢者などデジタル弱者に対する研修会を開催します。
また、デジタル化推進の基礎づくりを進めるため、情報システム最適化事業の更新と各種システムの導入によるペーパーレス化など、行政内部のデジタル化も実施してまいります。
それでは、令和4年度予算に位置付けて取り組んでまいります主な事業について、第6次常滑市総合計画の目指すまちの姿の実現に向けて掲げた「7つの基本目標」に沿ってご説明申し上げます。
最初に、基本目標の1つ目「子どもが健やかに育ち、輝けるまち」でございます。
安心して子どもを育てることができる環境づくりを進めるとともに、子どもたちの健やかな成長を保障し、子育てに希望が持て、子どもたちが輝けるまちを実現するための施策を実施します。
まずは、「子育て支援」の事業についてでございます。
健康診査事業として、単胎妊娠の場合よりも妊婦健康診査の受診回数が多い多胎妊婦の家庭の経済的負担を軽減するため、多胎妊婦健康診査の助成を実施し、また、弱視などの異常を早期発見するため、3歳児健康診査に屈折検査機器を新たに導入し、視力検査を強化します。
多胎児を養育する家庭の経済的負担を軽減するため、多胎児用ベビーカーなどの購入費用の一部を助成します。
産後うつの予防や育児不安の軽減を図るため、保健師などが出産前の妊婦を訪問してアドバイスなどをするとともに、出産準備のためのプレゼント券を贈る「もうすぐ出産プレゼント訪問」を実施します。
保育園などにおいて、保護者の利便性を向上するため、欠席などのオンライン受付、行事予定の保護者へのメッセージ配信などができる保育業務支援システムを導入します。
保育園や児童遊園などにおいて、子どもたちが安心して遊ぶことができるようにするため、老朽化した遊具を更新及び改修します。
大野児童育成クラブにつきましては、大野児童センターが老朽化したため、大野小学校の大規模改修に合わせて、空き教室を児童育成クラブ用の部屋として整備し、移転します。
続きまして、「児童福祉」の事業でございます。
保育園などにおいて、医療的ケアを必要とする子どもを受け入れ可能とするための体制を整備します。
次に、基本目標の2つ目「創造性や豊かな心を育むまち」でございます。
子どもたちが、豊かな個性と創造性を備えた「生きる力」を育み、多様な学びへつながるよう、教育基盤の整備・充実を図り、次世代を担う人づくりを推進するとともに、市民が、生涯に渡って学び合える環境を構築することで、人生100年時代を心豊かに過ごせるまちを実現するための施策を実施します。
まずは、「学校教育」の事業についてでございます。
子ども達が抱える様々な問題に対する支援体制を強化するため、スクールソーシャルワーカーを増員します。
続きまして、「文化芸術」の事業でございます。
常滑市が会場の一つとなり、7月30日から10月10日まで開催される国際芸術祭「あいち2022」につきまして、会期中に市内の展示会場等を巡回するバスや、中学生が芸術に触れるきっかけとなるよう、鑑賞のための貸切バスを運行します。
次に、基本目標の3つ目「共に生き、支え合い、安心して暮らせるまち」でございます。
地域医療や健康づくり体制などの充実を図り、市民が健康で元気に暮らせるとともに、誰もが生きがいや希望を持って活躍し、安心して暮らせる地域共生社会を実現するための施策を実施します。
まずは、「健康づくり」の事業についてでございます。
生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるよう、80歳になっても、20本以上自分の歯を保とうという「8020運動」推進の取組として、口腔機能の低下(フレイル)や肺炎などの予防、健康の保持・増進を図ることを目的に、75歳以上の方に対して、新たに歯科健康診査を実施します。
続きまして、「医療体制づくり」の事業でございます。
半田市立半田病院と常滑市民病院との統合につきましては、4月から、半田常滑看護専門学校内に設置される統合準備室に職員3名を派遣し、令和7年度の地方独立行政法人設立による経営統合に向けて準備を進めてまいります。
常滑市民病院に設置する婦人科治療センターにつきましては、6月のオープンを目指して工事を進めてまいります。
続きまして、「障がい者福祉」の事業についてでございます。
農業と福祉が連携して、農業分野での障がい者などの活躍を促す農福連携につきましては、障がい者を雇用している農業者や、農業を行う福祉事業者などに対して補助をします。
次に、基本目標の4つ目「安全な暮らしを守るまち」でございます。
大規模地震や大雨などの自然災害に備えるため、防災・減災対策を推進し、災害に強く、安全に暮らせるとともに、地球温暖化対策など、環境負荷に配慮したまちづくりを進め、良好な環境を守り、将来へつなぐまちを実現するための施策を実施します。
まずは、「防災・減災」の事業についてでございます。
市内の浸水想定区域や、河川流域などの状況を把握し、パソコンやスマートフォンをはじめ、ケーブルテレビなどで、誰でも閲覧できるようにするため、河川等の氾濫や降雨による浸水などの被害が想定される場所に防災カメラを設置します。
災害に強いまちづくりを進めるため、水道や雨水管路の改修、小倉排水機場にあるディーゼルエンジンの大規模なメンテナンスを実施します。
続きまして、「消防・救急」の事業でございます。
消防団員の技術の向上と士気の高揚を図るため、毎年、県内各地で行われている「愛知県消防操法大会」を、令和4年度は常滑市で開催します。
続きまして、「環境保全」の事業でございます。
地球温暖化対策につきましては、昨年7月に表明しました「とこなめゼロカーボンシティ宣言」で目指すこととした“2050年温室効果ガス排出実質ゼロ”を達成するための方策として、令和4年度中に「常滑市地球温暖化対策実行計画」を策定します。
続きまして、「環境衛生」の事業でございます。
もえるごみを集積場まで持っていくことができない高齢者や障がい者を支援するため、希望する世帯を市職員が訪問し、収集します。
次に、基本目標の5つ目「快適に過ごせる生活基盤が整備されたまち」でございます。
地域の特性を生かした魅力ある街並みを残し、交通ネットワークの充実と利便性の向上、中心市街地の活性化を推進するとともに、自然と良好な住環境が共存した、快適に過ごせるまちを実現するための施策を実施します。
まずは、「公共交通」の事業についてでございます。
本市の重要な課題である公共交通対策を推進するため、地域公共交通会議を設置し、令和4年度、5年度の2か年で地域公共交通計画を策定します。
高齢者などの買い物や通院などの日常生活の「足」の確保に向けて、2年間試行を行いました路線バスの運賃助成について、令和4年度も継続して実施します。
続きまして、「道路・港湾・河川」の事業でございます。
円滑な交通、及び安全性を確保するため、青海中学校の通学路としても利用されている市道宮山前山線の側溝改良工事を実施します。
市内の第3次救急医療を担っており、令和7年度に開院予定の半田病院への患者搬送時間の短縮を図るため、知多横断道路の有料道路上から降り、半田病院へ最短ルートで向かうための緊急車両専用退出路整備を計画するに当たり、事前調査を行います。
台風、集中豪雨などによる災害を未然に防ぐため、前山川・後川の浚渫を実施します。
続きまして、「市街地整備・景観形成」の事業でございます。
常滑駅周辺土地区画整理事業を引き続き推進するとともに、自転車利用者の利便性を向上するため、常滑駅東側における新たな駐輪場整備に向け、詳細設計を実施します。
「やきもの散歩道地区景観計画」を推進するため、やきもの散歩道地区の建物などを保全しようとする事業主体者を支援します。
続きまして、「公園緑地・水辺空間」の事業でございます。
地域住民や活動団体などが主体となって行う里山林の環境整備を支援するため、県の交付金を活用し、小鈴谷白山社周辺の里山の間伐や管理歩道の整備をします。
大曽公園の旧屋外プール跡地及び既存競技場において、10月の供用開始を目指して、引き続き多目的グラウンドの整備を進めてまいります。
続きまして、「水道・下水道」の事業でございます。
水道検針業務の効率化を図るため、セントレア及び中部臨空都市に、無線通信で検針を行う水道スマートメーターを導入してまいります。
次に、基本目標の6つ目「魅力にあふれ、人が集い、進化するまち」でございます。
中部国際空港や愛知県国際展示場などの施設を効果的に活用し、人・モノの流れが活発で、活気にあふれるまちづくりや、農漁業・商工業・やきものなどの産業振興や企業誘致を進めるなど、地域資源を生かし、人が集い、魅力あふれるまちづくりを推進するとともに、空港機能の拡充をはじめ、航空・観光ビジネスの強化など、空港と共生したまちの発展を実現するための施策を実施します。
まずは、「観光・シティプロモーション」の事業についてでございます。
今年度策定した「常滑市観光戦略プラン2022」の具体的な戦略であるアクションプランに基づき推進する事業につきましては、アンケート調査で、多くの人が興味を示す一方で、認知度の低い観光資源が多いと分かったことから、認知度の向上に向け、情報発信の強化を図るため、観光消費に直接つながるような魅力発信観光パンフレット制作などを実施します。
新たな特産品の開発及びその販売促進により、常滑市の知名度向上を図るため、市内事業者の特産品開発などに係る経費に対して補助をします。
続きまして、「空港・中部臨空都市」の事業でございます。
空港への重要なアクセス道路となります西知多道路につきましては、2027年度の供用開始を目指して、常滑市区間について県とともに整備を進めます。
中部国際空港第二滑走路の整備につきましては、昨年12月に、中部国際空港将来構想推進調整会議から公表されました滑走路の将来構想の実現に向け、県など関係機関と連携しながら、国への働きかけを強めてまいります。
続きまして、「商業・工業」の事業でございます。
新たな工業用地の整備を検討するため、需要調査を実施します。
最後に、基本目標の7つ目「みんなで創る、持続可能なまち」でございます。
複雑かつ専門化・多様化する地域課題に対し、市民力、地域力を生かしつつ、ボートレース事業の収益金も活用しながら、将来を見据えた持続可能な行財政運営を推進するとともに、市民がまちに誇りと愛着を感じ、知恵と力を出し合う協働のまちを実現するための施策を実施します。
まずは、「デジタル化・情報発信」の事業についてでございます。
情報システムに関連する業務の包括的な委託である、情報システム最適化事業につきましては、現行の第2次の枠組みを継続しつつ、第3次情報システム最適化事業を進めてまいります。
続きまして、「行財政運営」の事業でございます。
公共施設の温室効果ガス排出量を削減するとともに、各施設の機能性を向上させるため、照明をLED照明に順次更新します。
老朽化が著しい青海中学校のプールにつきましては、令和5年度から、大野小学校の児童が使用するため、改築工事を実施します。
また、プール授業の集約化により大野小学校の児童を青海中学校にバスで送迎するため、大野小学校に大型バスの乗り入れ場所を整備します。
熱中症対策や感染症対策に資するとともに、災害時に避難所として活用するため、市内全小中学校の音楽室にエアコンを整備します。
南陵公民館につきましては、屋上の防水及び外壁の改修工事を実施します。
市体育館につきましては、避難所としても使用するため、非常用発電機の更新及び外部燃料タンクの設置工事を実施します。
地域のスポーツ団体の活動の場として使用されている青海中学校屋外運動場の夜間照明施設につきましては、老朽化したため、更新工事を実施します。
学校給食共同調理場につきましては、安全で安心な給食を、安定的に供給するために行う、南北2つの調理場の統合・新築移転について、令和6年度中の供用開始に向け、基本設計などを実施します。
続きまして、「ボートレース」の事業でございます。
ボートレースとこなめにつきましては、10月に3年ぶりのビッグレースとなるSGボートレースダービーを開催し、さらなる売上向上を図り、一般会計への繰り出しを確保してまいります。
また、市内全域を対象に、秋ごろから、ファンバスの運行を再開いたします。
以上、令和4年度の市政運営における「3つの重点施策」、
総合計画の「7つの基本目標」を実現するための「主な事業」について、ご説明申し上げました。
新型コロナウイルス感染症の再拡大などによる市民生活や経済活動への影響など、本市を取り巻く環境は依然として不透明な状況にございます。
一方、先ほども申し上げましたように、とこなめ陶の森の展示リニューアル、ボートレースとこなめの新スタンドなどの長期に渡る建設事業が竣工を迎え、総合計画、観光戦略プラン、デジタル化推進プランがまとまりつつあり、アフターコロナに向け、反撃の準備が整ってまいりました。
令和4年度は、議員の皆様をはじめ、市民や各種団体の皆様、国、県など関係機関と連携し、職員一丸となって、これらの計画をしっかり形にしてまいり、少しでも早く現在の苦境を脱し、人・モノが行き交う元気な常滑を取り戻してまいりたいと考えております。
そして、すべての常滑市民の皆様に、「安全」「安心」で、「成長」を実感でき、「ずっと住み続けたいまち」「ずっと常滑。」と思っていただけるまちを目指して、「不断の努力」で、各事業に取り組んでまいります。
最後になりましたが、今後の市政運営につきまして、議員を始め、市民の皆様の格別のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、私の施政方針とさせていただきます。
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