施政方針
今年度の市の施政方針を掲載しています
令和8年3月議会
2月25日(水曜日)、令和8年第1回市議会定例会で、伊藤辰矢市長が施政方針を述べました。
令和8年第1回市議会定例会の開会にあたり、令和8年度の施政方針を申し上げ、議員をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
私は、平成31年の市長就任以来、市民の命を守る「安全」、市民の暮らしの「安心」、地域経済の活性化によるまちの「成長」の3つの柱を市政運営の理念としてまいりました。
この3つの柱を軸に、これまで常滑市で暮らしてこられた皆様、新たに常滑市で生活を始められた皆様、すべての市民の皆様から「常滑に住んでよかった」と思っていただけるよう全力で取り組んでおります。
令和7年度を振り返りますと、自然災害が相次ぎ、物価高騰が長期化するなど、市民生活を取り巻く環境は厳しさを増した一年となりました。
こうした中、市民の生命と暮らしを守りつつ、将来に向けた地域づくりを着実に進めていくことが、市の役割として一層求められています。
「安全」の分野では、
本市に直接被害をもたらす自然災害はなかったものの、昨年7月には、カムチャツカ半島付近を震源とするマグニチュード8.8の巨大地震が発生し、「伊勢・三河湾」にも津波注意報が発表されました。
また、9月には、四日市市で猛烈な雨が降り、地下駐車場の水没をはじめ、大規模な浸水被害が発生するなど、全国各地で自然災害が相次ぎました。
本市におきましても、被害を最小限に抑え、かけがえのない市民の生命を守るため、今後も引き続き、防災・減災対策に取り組んでいく必要があります。
「安心」の分野では、
長引く物価高騰により多くのご家庭や事業者にとって厳しい状況が続いている中、市では、これまでにも国の交付金を活用し、市内店舗で使えるクーポン券の発行を実施してまいりました。
しかしながら、物価高騰が収まる気配はなく、今後も市民の皆様の生活を下支えする施策を展開する必要があります。
公共交通につきましては、令和4年10月からボートレースとこなめがファンバスとして運行していた「グルーン」について、令和7年4月に所管を市民協働課に移し、市民の日常生活を支える移動手段であると同時に、市の観光促進にも寄与するコミュニティバスとして運行を開始しました。
今後、路線やダイヤの見直し、運賃徴収などにより、利便性の高い、持続可能な公共交通の実現を目指してまいります。
早期整備が求められる図書館につきましては、ワークショップや基本構想策定委員会を開催し、多くの市民の皆様や専門家のご意見を伺いながら、検討を進めております。
今後も、本市にふさわしい図書館のあり方について、引き続き検討してまいります。
また、地域の安全や環境を守り、伝統や文化を継承する大切な役割を担い、市の発展に大きく寄与してきた自治会につきましては、そのあり方を、区長さんにもご意見をいただきながら検討してまいりました。
誰もが参加しやすく、地域の実情に合った持続可能な組織となるよう、自治会に関する市の取組みを見直してまいります。
「成長」の分野では、
宿泊税を導入し、受入環境整備の一環としてのシャトルバス運行や、ツーリズムEXPO、台北国際旅行博への出展などを通じて本市の魅力を国内外に発信してまいりました。これらの取組みにより、市の「成長」に向け、一定の手応えを感じているところでございます。
しかしながら、認知度や回遊性、シャトルバスの利便性向上など、引き続き取り組むべき課題も明らかになってまいりました。
このように、この一年は、これまでに蒔いた種が芽を出し、着実に成長していることを実感する一方で、まだまだやるべき課題があることをあらためて認識した一年でございました。
私が市民の皆様から負託を受け、令和5年4月に2期目の市政運営を担わせていただいてから、間もなく3年を迎えます。
令和8年度は、任期満了となる令和9年4月を見据え、これまで積み重ねてきた努力を次の「成長」につなげる一年となります。
令和8年度当初予算につきましては、物価高騰等の影響による厳しい財政状況の中にあっても、各施策及び事業の優先度を慎重に見極め、将来につながる事業に重点を置いて編成いたしました。
それでは、主な施策について、第6次総合計画に掲げた「7つの基本目標」に沿ってご説明申し上げます。
最初に、基本目標の1つ目「子どもが健やかに育ち、輝けるまち」を実現するための主な施策を申し上げます。
すべての子どもの育ちを応援し、良質な成育環境を整備するため、0歳6カ月から満3歳未満の子どもを対象に、瀬木保育園、三和西保育園において、就労要件を問わず利用できる乳児等通園支援事業「こども誰でも通園制度」を実施します。
低年齢児の保護者が育児休業を取得した際は、利用していた保育園を退園していましたが、継続して保育園を利用できるよう制度を見直します。
子育て世帯の不安解消などのため、地域子育て支援室における相談機能の拡充を図ります。
物価高騰の影響を受けている学校給食の品質を確保するため、4月から給食費を改定します。
一方で、改定により保護者の負担が増加しないよう、「学校給食費の抜本的な負担軽減」、いわゆる給食費無償化や、国の交付金を活用し、負担軽減を図ります。
次に、基本目標の2つ目「創造性や豊かな心を育むまち」を実現するための主な施策を申し上げます。
不登校傾向にある児童生徒が安心して過ごせる「居場所」を確保するため、新たに常滑東小学校に校内サポートルームを開設します。
学校生活において支援を必要とする児童生徒の増加に対応するため、学校生活支援員、学校介助員を増員します。
GIGAスクール構想に基づき、令和2年度に全小中学校に整備した児童生徒の1人1台端末が耐用年数を迎えるため、端末の更新を行います。
老朽化する市民文化会館及び中央公民館の今後のあり方を検討する際の参考とするため、施設の改修費用等を調査します。
9月、10月に愛知県等で開催される第20回アジア競技大会、第5回アジアパラ競技大会に向けて、交流事業や出前授業などのイベントを行い、大会のさらなる機運醸成を図ります。
次に、基本目標の3つ目「共に生き、支え合い、安心して暮らせるまち」を実現するための主な施策を申し上げます。
RSウイルスワクチンの予防接種について、令和8年度から法律に基づいて行う定期接種になるため、接種体制の整備を進めてまいります。
知多半島りんくう病院健康管理センターの令和7年度末運営終了に伴い、市内医療機関や半田市医師会健康管理センターの協力も得ながら、がん検診の受診体制を変更します。
地域共生社会の実現に向け、一つの支援機関だけでは解決に導くことが難しい、ダブルケア、ひきこもり、ヤングケアラー、生活困窮など、複雑で、複合的な課題を持つ人や家族に対する包括的支援体制を整備します。
次に、基本目標の4つ目「安全な暮らしを守るまち」を実現するための主な施策を申し上げます。
主要な災害用備蓄品である飲料水、非常食、携帯トイレの備蓄を計画的に進めるとともに、避難所における生活環境を向上させるため、ポータブル電源や照明器具を充実します。
平成19年に配備した消防ポンプ車は、経年劣化による不具合が生じていることから、ふるさとづくり事業基金を活用し、更新整備します。
自治会の負担軽減や地域住民の公平性を図るため、これまで自治会が維持管理してきた防犯灯を市へ移管し、令和9年1月から市が維持管理を行います。
次に、基本目標の5つ目「快適に過ごせる生活基盤が整備されたまち」を実現するための主な施策を申し上げます。
市内の交通空白地の解消と利便性の高い持続可能な公共交通の実現に向けて、12月から、コミュニティバスグルーンの運賃有料化と路線の改編を行い、また、併せて「呼べるバス」の運行を開始します。
西ノ口駅東地区における土地区画整理の事業化に向けて、調査区の設定、実態調査、基本構想の作成などを行う「まちづくり基本調査」を実施します。
大曽公園につきましては、新たな魅力を創造し、賑わいのある公園づくりを進めるため、令和7年度策定の再整備基本設計に基づき、工事に向けた実施設計を行います。
安心して憩い、楽しみ、遊べる公園を維持していくために、「公園施設長寿命化計画」に基づき、城山公園、西御堂(さいみどう)公園、みたけ公園の遊具等の改修を進めてまいります。
次に、基本目標の6つ目「魅力にあふれ、人が集い、進化するまち」を実現するための主な施策を申し上げます。
本市の成長基幹産業である「観光」の振興においては、一般社団法人とこなめ観光協会の体制強化を図りながら取組を進めており、情報発信の強化や観光コンテンツの磨き上げなどにおいて、成果が現れてきております。
引き続き同協会への支援を行い、さらなる観光振興につなげてまいります。
具体的な事業といたしましては、
・空港島と市街地を結ぶ「無料シャトルバス」の毎日運行の試行の継続
・「ツーリズムEXPO」「台湾国際旅行博」への出展
・県が実施するインバウンドの県内誘致に向けた実証事業への参画
・セントレアと連携した旅行会社、インフルエンサーの招へい
・インバウンド向け旅前情報の発信
・市内観光コンテンツをインバウンド向けガイド付きツアーとして販売できるよう、旅行商品の磨き上げや商談への参加
・近隣市町と連携した、知多半島での滞在時間延長を図る取組 などでございます。
また、令和8年度は「常滑市観光戦略プラン2022」の最終年度になりますので、令和9年度からの観光振興計画を策定します。
本市の強みである空港や国際展示場といったメガインフラを最大限活用するため、4月に、新たに「観光コンベンション推進課」を市長直轄組織として設置し、意思決定の迅速化を図るとともに、管理職のポストに民間人材を登用し、スピード感をもって事業を展開してまいります。
2月17日から施行した「中部国際空港セントレアと共に未来へはばたくまち条例」に基づき、体験イベントや親子向けの空港見学など、市民等が空港との「関わり」や「結びつき」を深める事業を実施し、空港とのさらなる連携強化を図ってまいります。
空港への重要なアクセス道路となります西知多道路につきましては、引き続き、常滑市区間について県とともに整備を推進してまいります。
空港代替滑走路の整備については、環境影響評価などの諸手続きを経て、令和7年4月に現地工事に着手され、令和9年度中の供用開始に向けて整備が進められているところでございます。
引き続き、第2滑走路の早期実現に向け、県、近隣市町、経済界など、関係機関と連携しながら国への働きかけを強めてまいります。
地域農業の構造転換のため、意欲ある農業者の農業用機械導入に対して、国の補助金を活用して支援します。
物価上昇の影響を緩和するため、国の交付金を活用し、市内対象店舗での買い物に使える商品券を、市民1人当たり7,000円分配付します。
新たな産業用地の創出につきましては、企業庁の開発検討地区への位置づけ、開発決定を目指し、引き続き関係機関との協議を行います。
常滑焼という専門性の高い文化資源を扱う施設である「とこなめ陶の森」につきましては、施設をより一層魅力的なものとするため、館長に専門分野の知見を持つ外部人材を登用します。
最後に、基本目標の7つ目「みんなで創る、持続可能なまち」を実現するための主な施策を申し上げます。
自治会の負担軽減のため、これまで町内長等が町内会加入世帯に配布していた広報とこなめ等を、7月から市が全戸配布します。
住民基本台帳、税、児童手当、介護保険などの基幹業務システムについて、10月稼働に向けて、標準準拠システムへの移行を実施します。
よりわかりやすい情報発信のため、生成AIを活用し、情報検索の利便性向上を図ります。
また、統合型・公開型地理情報システムの搭載データを拡充します。
令和7年5月から変更しております市役所及び保健センターの開庁時間を、この4月から、午前9時から午後4時までに変更するとともに、行政手続きのオンライン化により来庁せずに手続きができる「行かない窓口」を拡充します。
また、「書かない窓口」についても、窓口手続きの利便性向上を図るため、マイナンバーカード等の住民情報を参照して住民異動届などを作成する、異動受付支援システムの導入範囲を、国民健康保険などの手続きまで拡大します。
企業版ふるさと納税について、より多くの寄付を募るため、金融機関等によるマッチング支援事業を実施します。
限られた経営資源を最大限活用し、効果的な行財政運営を進めていくため、公共施設の適正な維持管理を行い、老朽化した施設を計画的に改修し、長寿命化を図ります。
令和8年度は、
・鬼崎西保育園園舎
・三和小学校校舎
などを実施します。
なお、三和小学校校舎改修に併せ、児童育成クラブを三和児童館から三和小学校内に移転し、複合化を図ります。
令和7年7月に工事を開始した市体育館につきましては、11月の供用開始をめざして整備を進めてまいります。
学校生活における熱中症対策、学習環境の向上を目的として、理科室や美術室などの特別教室について、空調設備設置の設計業務を行います。
また、増設する特別支援教室や通級指導教室に加え、全小中学校の配膳室に空調設備を整備し、7月からの稼働を目指します。
一般会計への繰り出しにより市の財政に大きく貢献しているボートレース事業については、11月に4年ぶりのSGレース「第29回チャレンジカップ」を開催し、さらなる売上向上を図ってまいります。
以上、第6次総合計画の「7つの基本目標」に沿って、令和8年度の「主な施策」をご説明申し上げました。
「安全」「安心」で豊かな暮らしがあり、
「成長」し続ける「魅力創造都市とこなめ」として、
すべての市民の皆様に、ずっと住み続けたいと思っていただける「ずっと常滑。」の実現に向け、「不断の努力」で、各事業に取り組んでまいります。
最後に、今後の市政運営につきまして、議員各位をはじめ、市民の皆様の格別のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、わたくしの施政方針とさせていただきます。
ありがとうございました。
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